目次
  1. RAS=脳の「高性能スパムフィルター」
  2. 脳内検索エンジンを「目標達成モード」にする方法
  3. ステップ1:目標を「具体的」にイメージする
  4. ステップ2:反復入力で「重要度」をハッキングする
  5. 【警告】RASの「ダークサイド」に注意せよ
  6. まとめ:脳のアンテナを「未来」へチューニングしよう

「引き寄せの法則」と聞くと、怪しいスピリチュアルの話だと思いますか?

「願えば叶う」なんて魔法はありませんが、「意識した情報が勝手に集まってくる脳の仕組み」は科学的に存在します。それが、脳幹にある「RAS(ラス:脳幹網様体賦活系)」というシステムです。

今回は、このRASという「脳内検索フィルター」をハックし、目標達成に必要な情報だけを自動収集するデバイス設定術を公開します。

RAS=脳の「高性能スパムフィルター」

ras-brain-filter-system-diagram.jpg

私たちの脳には、毎秒膨大な量の情報(視覚、聴覚、触覚など)が流れ込んでいます。これら全てを真面目に処理していたら、脳は一瞬でショートしてしまいます。

そこで活躍するのが、脳幹にある神経ネットワーク「RAS(Reticular Activating System)」です。RASは門番のように、以下の基準で情報を瞬時に選別します [1]

     
  • ✅ 生命に関わる危険な情報(大きな音、痛みなど)
  •  

  • ✅ 「自分にとって重要」とタグ付けされた情報(自分の名前、興味のあること)

例えば、雑踏の中でも自分の名前が聞こえる「カクテルパーティー効果」や、新しい靴を買った途端に街中で同じ靴ばかり目につく「カラーバス効果」。これらは全て、RASがその情報を「重要」と認識し、フィルターを通して意識に上げている証拠です [2]

脳内検索エンジンを「目標達成モード」にする方法

RASのすごいところは、「重要だ」と認識させる対象を意図的にコントロールできる点です。つまり、あなたの目標を「重要タグ」としてRASに入力すれば、脳は勝手にその達成に必要な情報を集め始めます。

brain-search-engine-goal-setting-ras.jpg

ステップ1:目標を「具体的」にイメージする

Google検索でも、「美味しい店」と打つより「新宿 イタリアン 個室」と打つ方が精度の高い情報が出ますよね。脳も同じです。

「お金持ちになりたい」といった曖昧なワードでは、RASは反応しません。「副業で月5万円稼ぐ」「資格試験に合格する」など、脳が映像としてイメージできるレベルまで具体化しましょう。心理学的にも、具体的で困難な目標ほどパフォーマンスが向上することが証明されています [3]

ステップ2:反復入力で「重要度」をハッキングする

一度考えただけでは、脳はすぐに忘れてしまいます。RASに「これは超重要事項だ!」と誤認させるには、反復入力が不可欠です。

【具体的なハック術】

     
  • 毎朝、目標を紙に書き出す
  •  

  • スマホの待受画面を目標に関連する画像にする
  •  

  • PCの付箋アプリに目標を表示させる

毎日目に触れることで、RASのフィルター設定が書き換わり、今までスルーしていた「チャンス」や「ヒント」が突然、目に飛び込んでくるようになります。

【警告】RASの「ダークサイド」に注意せよ

RASは強力なツールですが、使い方を誤ると危険な側面もあります。それが「確証バイアス」の強化です。

confirmation-bias-warning-ras-brain.jpg
RASには「自分の信じていることを証明する情報を集める」という性質があります [4]。もしあなたが「自分はダメな人間だ」と信じ込んでいると、RASは全力で「あなたがダメな理由」や「失敗の予兆」ばかりを集めてきてしまいます。

また、ネット上の情報も、自分の考えに合うものばかり集めてしまいがちです。RASをハックする際は、意識的に「反対意見」や「異なる視点」にも目を向け、フィルターが偏りすぎないようメンテナンスすることが重要です。

まとめ:脳のアンテナを「未来」へチューニングしよう

「引き寄せの法則」の正体は、スピリチュアルではなく、このRASによる「情報の取捨選択機能」でした。

今日から、あなたのRASにポジティブで具体的なキーワードを入力してください。そうすれば、脳は優秀な秘書のように、あなたの成功に必要な情報を24時間体制で探し続けてくれるはずです。

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📚 参考文献・科学的根拠

  • [1] Moruzzi, G., & Magoun, H. W. (1949). Brain stem reticular formation and activation of the EEG. Electroencephalography and Clinical Neurophysiology, 1(4), 455–473.(RASの機能を発見した古典的研究)
  • [2] Cherry, E. C. (1953). Some experiments on the recognition of speech, with one and with two ears. The Journal of the Acoustical Society of America, 25(5), 975-979.(カクテルパーティー効果に関する研究)
  • [3] Locke, E. A., & Latham, G. P. (2002). Building a practically useful theory of goal setting and task motivation. American Psychologist, 57(9), 705–717.(目標設定とパフォーマンスに関する研究)
  • [4] Nickerson, R. S. (1998). Confirmation bias: A ubiquitous phenomenon in many guises. Review of General Psychology, 2(2), 175–220.(確証バイアスに関する研究レビュー)

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