ミネラルは、ビタミンと共に「五大栄養素」の一つに数えられます。自然界には100種類以上存在しますが、私たちの体内で必要な量は微量ながらも、健康を維持するために決して欠かすことのできない重要な栄養素です。
体内で合成できない「必須ミネラル」
数あるミネラルの中で、体内で様々な働きをするにも関わらず、通常の食事からでは不足しがちなものを「必須ミネラル」と呼びます。現在、16種類が必須ミネラルとされています [1]。
重要な点として、ミネラルは体内で合成することができません。そのため、食事等によって外部から摂取する必要があります。しかし、不足しても、逆に過剰に摂取しても健康を害する可能性があるため、バランスよく摂取しなければなりません [2]。
現代人の食生活とミネラル不足のリスク
近年、食生活の欧米化に伴い、ミネラルをバランスよく摂取することが困難になりつつあります。

糖尿病、骨粗鬆症、アトピー性皮膚炎、アレルギーといった現代病の多くは、ミネラル不足が原因の一つであるとも言われています。
主な16種類の必須ミネラルと働き
健康維持のために重要な16種類の必須ミネラルと、その主な働きは以下の通りです。

- カルシウム (Ca): 骨や歯の形成、筋肉の収縮、神経伝達、血液凝固などに関与します。
- リン (P): 骨や歯の形成、エネルギー代謝、核酸の構成成分などに関与します。
- カリウム (K): 細胞内外の浸透圧の維持、神経や筋肉の機能維持、血圧の調整などに関与します。
- 硫黄 (S): アミノ酸やタンパク質の構成成分、酵素の活性に関与します。
- 塩素 (Cl): 細胞内外の浸透圧の維持、胃酸の生成、神経伝達に関与します。
- ナトリウム (Na): 細胞内外の浸透圧の維持、神経や筋肉の機能維持、体液のpHバランスに関与します。
- マグネシウム (Mg): 酵素の活性化、筋肉の収縮、神経の安定化、骨の形成などに関与します。
- 鉄 (Fe): ヘモグロビンの構成成分として酸素の運搬に関与、酵素の活性にも関与します。
- 亜鉛 (Zn): 酵素の活性化、免疫機能、皮膚や粘膜の健康維持、味覚に関与します。
- 銅 (Cu): 酵素の活性化、鉄の代謝、神経系の機能維持、抗酸化作用に関与します。
- マンガン (Mn): 酵素の活性化、骨の形成、抗酸化作用に関与します。
- クロム (Cr): 血糖値の維持、脂質代謝に関与すると考えられています。
- ヨウ素 (I): 甲状腺ホルモンの構成成分として、成長や代謝の調節に関与します。
- セレン (Se): 抗酸化作用、甲状腺ホルモンの活性化に関与します。
- モリブデン (Mo): 酵素の活性化、尿酸の代謝に関与します。
- コバルト (Co): ビタミンB12の構成成分として、赤血球の形成や神経機能の維持に関与します。
バランスの良い摂取が鍵
これらのミネラルは、バランス良く摂取することが健康維持にとって非常に重要です。基本は日々の食事からの摂取ですが、どうしても不足しがちな場合は、サプリメントなどを上手に活用して補うことも一つの方法です。
📚 参考文献・科学的根拠
- [1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「ミネラル」
- [2] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」:微量栄養素の必要量と耐容上限量について